エイサーのホームサーバー「Aspire easyStore H342」

http://special.nikkeibp.co.jp/ts/article/a0a0/106896/

回は、エイサーのホームサーバー「Aspire easyStore H342」を紹介しよう。OSに家庭用サーバーに最適化された「Windows Home Server with Power Pack3」を搭載するモデルで、価格は5万9800円(メーカー希望小売価格)と手ごろ。サーバーと聞くとハードルが高いイメージを持つ人もいるかもしれなが、設定も実に簡単。これ1台で、自宅のネットワークにつながったパソコンのデータを自動でバックアップしてくれたり、写真や音楽などのファイルを複数のパソコンで共有できたり、パソコン環境がグッと便利で安心なものになる。

ホームサーバーで何ができる?

エイサーのホームサーバー「Aspire easyStore H342」

エイサーのホームサーバー「Aspire easyStore H342」。コンパクトなサイズでバックアップやファイル共有などに大活躍してくれる

撮影してパソコンに取り込んだビデオや写真、CDからリッピングした音楽ファイルといったメディアファイルは、いつの間にかパソコンの中に貯まってしまいパソコンのハードディスクを圧迫してしまう。さらに、こうしたファイルが大量に貯まってくると、保存や管理が面倒でほったらかしにしてしまいがちになってしまう。

また、パソコンのバックアップを定期的に行っている人はどれだけいるだろうか? つい面倒になってバックアップを怠っていると、いざトラブルが起きたとき、大切なデータを失ってしまうという最悪の事態にもなりかねない。

こうした問題を一気に解決してくれるのが、エイサーのホームサーバー「Aspire easyStore H342」(以下、easyStore H342)だ。これを家庭内ネットワーク(LAN)に接続してセットアップすれば、パソコンの自動バックアップ、動画、写真、音楽といったメディアファイルの保存と共有ができ、さらに保存したデータを外出先から見たり、自宅のパソコンを遠隔操作したりできる。面倒なバックアップやファイルの共有が楽にできるというわけだ。

接続イメージイラスト

すでにブロードバンドルーターを使って家庭内ネットワーク(LAN)を作っているのなら、
そこにeasyStore H342を付け加えるだけでいい。
LANにつながっているパソコン、テレビ、ゲーム機などからアクセスしてデータのバックアップや共有ができる

バックアップ機能では、保存してあるデータやファイルはもちろん、OSやインストールしてあるアプリケーションソフトまで、実行時間を指定して自動でバックアップできる。バックアップできるのは最大10台のパソコンまで。間違って消してしまった大事なファイルの復旧はもちろん、システムに不具合が生じたときの復元もできる。不具合からの復旧だけでなく、たとえばパソコンを買い換えたときのデータの引っ越しなどにも利用できて便利だ。

図版・バックアップで安心

バックアップで安心

ファイルの共有機能は、このeasyStore H342に写真や動画、音楽ファイルなどのメディアファイルを保存しておき、それをLANにつながった機器から呼び出して利用する機能だ。 easyStore H342はDLNAに対応しているので、パソコンだけでなくDLNA対応のテレビ、PS3やXboxなどのゲーム機などから、保存したメディアファイルを呼び出して視聴することができる。家の中のどこにeasyStore H342を設置しても、自室のパソコンやリビングのDLNA対応テレビ、子供の部屋にあるPS3やXboxから、easyStore H342に保存したメディアファイルを呼び出して視聴できるというわけだ。また、本体にはUSB端子があり、ここにデジタルカメラを接続して撮影した写真や動画をバックアップすることもできる。

図版・ファイルを共有する

ファイルを共有する

easyStore H342が便利なのは家の中だけではない。外出先からログインすることができるので、たとえば出先からノートパソコンでアクセスして保存してあるデータを利用したり、あるいはデータをアップロードして保存したりできる。旅行先から、撮影したばかりのデジカメ画像をアップロードして保存することだってできる。またWindows Mobile機器から、保存してある動画や音楽ファイルなどをストリーミング配信で視聴することもできるのだ。

図版・外出先からもアクセス

外出先からもアクセス

このように、家の中でも外でも便利に使えるのがeasyStore H342だ。もちろんメディアファイルに限らず仕事用のファイルの共有もできるので、SOHOの場で活躍するのも言うまでもない。

コンパクトでお買い得なのも見逃せない

easyStore H342は、CPUにデュアルコアのAtom D510(1.6GHz)を搭載した小型サーバーだ。OSには、マイクロソフトのホームサーバー向けOSである「Windows Home Server with Power Pack3」を搭載している。HDDは4台内蔵できるが、HDDトレイを引き出してセットするだけで簡単に増設できる。起動中にHDDを交換するホットスワップにも対応する。

このeasyStore H342だが、ネットワークからアクセスするパソコンの台数が増えるほど処理速度が高速化するという特徴を持つ。アクセスしたパソコンに処理を分散させることで、快適さがアップするというわけだ。

もちろん消費電力も抑えており、標準で約40W、スリープ時なら1.5W(ともにH342-S5)と常時稼動に最適な優れた省電力性能を実現している。また電源管理専用のソフトも搭載し、カレンダー上から簡単に電源をオン・オフする時間などを細かく設定できる。このソフトを使えば、より消費電力を抑えた使い方が可能なのだ。

1GBのメモリーと1TBのHDDを1台内蔵する「H342-S5」と、メモリーが2GBで1TBのHDDを2台内蔵(合計2TB)する「H342-S6」の2モデルある。メーカー希望小売価格はH342-S5で5万9800円と6万円を切る安さでコストパフォーマンスは高い。上位モデルのH342-S6でも7万4800円と価格がこなれている。

外観は、サーバーと言っても無骨な印象はなく、黒一色でシンプルかつスマートなデザインだ。サイズは高さ212×幅200×奥行き235で、だいたい一辺が20cmの立方体といったところ。リビングの片隅や、ブロードバンドルーターのそばに設置しても違和感はないだろう。

前面

前面にはUSB2.0ポートが1つ。

背面

背面にはUSB2.0ポートが4つとeSATAポートがある。サーバー機なので、外部ディスプレイ出力の端子はなく、設定などはネットワークにつながったほかのパソコンから行なう

HDDトレイ

4台のHDDを内蔵できる。HDDトレイを引き出してHDDを設置し、中に挿し込むだけで簡単に増設できる

●Aspire easyStore H342

モデル名
H342-S5
H342-S6

OS
Windows® Home Server with Power pack 3 (32bit)

CPU
Intel® Atom™ D510 (1.66GHz)

メモリー
1GB
2GB

ハードディスク
1TB
1TB×2

サイズ
高さ212×幅200×奥行き235

メーカー希望
小売価格
5万9800円
7万4800円

実際に使ってみた! これは簡単で便利だ

セットアップは簡単だ。電源ケーブルを接続し、次にネットワークケーブル(LANケーブル)で家庭内ネットワークに接続する。そして電源を入れたら、LAN上のパソコンにソフトをインストールする。あとはホームサーバーの初期設定を行うだけだ。付属マニュアルの手順通りに行うだけで特に戸惑うことはなかった。ちなみに、接続できるパソコンはWindows XP/Vista/7搭載パソコンだ。

コンピューター上で認識

LANに接続すると、たとえばWindows 7の「コンピューター」に表示されるようになる

インストール1

インストール2

LAN上のパソコンに付属CD-ROMをセットして、そこからソフトをインストールする。
ユーザー名やパスワードなどの初期設定も行う

タスクトレイにアイコン

ソフトのインストールが完了すると、タスクトレイにアイコンが表示されるので、これを開く

コンソール

コンソールが表示される。バックアップやリモートアクセスなどの設定はここから行う

バックアップの設定

バックアップの設定は簡単だ。
バックアップするフォルダーやスケジュールを設定するだけ

実際に共有フォルダを使ってデータを共有したり、デジタルメディアサーバー機能を使って、パソコンのWindows Media PlayerやPS3でメディアファイルを再生してみた。するとこれが実に快適なことが分かった。たとえば、自室のパソコンからeasyStore H342に動画データを保存しておき、リビングにあるDLNA対応テレビでそれを楽しめる。わざわざパソコンの前に行かなくても楽しめるという便利さはもちろん、テレビの大画面と内蔵スピーカで楽しむと、パソコンで見ていたときとは迫力が段違いだ。

仕事用ファイルの共有も便利だ。たとえば仕事で書類を作成するとき、その原稿ファイルはもちろん、資料の画像ファイルやPDFファイル、エクセルのファイルなどもeasyStore H342に保存しておく。すると、リビングでノートパソコンを広げてそこからeasyStore H342にアクセスし、作成中の原稿と資料を呼び出して仕事ができる。自室のデスクトップパソコンに縛られずに家の中のどこでも作業できるが快適だ。 SOHO規模のオフィスなら、数人でこうした資料を共有しながら作業をすれば仕事の効率もグっと上がるだろう。「Aspire easyStore H342」は低価格でコンパクトだが、家庭でもSOHOでも役立ってくれる、とても便利なホームサーバーだ。

デスクトップのアイコン

デスクトップ上にできるアイコンを開く

サーバーのフォルダー一覧

easyStore H342にある共有フォルダが開く。
ここにファイルを保存すれば、LAN上のほかのパソコンからアクセスして利用できるようになる

写真共有フォルダー

たとえば写真フォルダーにデジカメ写真を保存しておけば、それを共有できる。
もちろん写真だけでなく動画や音楽ファイル、エクセルなどの一般のファイルも共有できる

ストリーミング

Windows Media Playerからストリーミングで音楽や動画を再生して楽しむことができる

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マニア心をくすぐる「HP MicroServer」を試す【リモート管理カード編】

山本 雅史さんの原稿転記

http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/special/20101020_401023.html

ここまで、日本HPの小型サーバー「HP ProLiant MicroServer」の基本的なハードウェアと、その性能について簡単に紹介してきた。最終回は、MicroServerのリモート管理カードの機能を紹介していく。

■BIOSの操作や仮想メディア機能も備えたリモート管理カード

MicroServer

 MicroServerには、オプションでリモート管理カード(8400円)が用意されている。HPのProLiantサーバーには、 iLO(integrated Lights-Out)というリモート管理機能が用意されているが、MicroServerのリモート管理カードは、これを使用しているわけではない。ただ、iLOと同じような機能が提供されている。

 例えば、MicroServerの電源がOFFになっていても、リモート管理カードをインストールしていれば、リモートPCから簡単に、MicroServerの電源をONにすることができる。

 もちろん、iLOと同じように、MicroServerの画面をリモートPCに表示し、PCのキーボードやマウスをそのままMicroServerの入力として利用することができる。OSの画面だけでなく、BIOSの操作もリモートから行える(仮想KVM機能)。

 もう1つ重要なのは、リモート管理カードには、仮想CD/DVD/FD機能(仮想メディア機能)が用意されている点だ。このため、 MicroServerにCD/DVDドライブがなくても、仮想CD/DVD機能を使って、リモートPCにあるISOイメージをネットワークでマウントし、そこからOSをインストールすることができる。これなら、MicroServerにCD/DVDドライブを増設しなくてもいい。

 リモートからMicroServerを操作/管理できるため、電源とネットワークさえ用意できれば、本棚に置いてもOKだ。

■リモート管理カードのインストール

MicroServerのリモート管理カード。(1)がPCI Express x1、(2)が内部接続のVGAインターフェス

MicroServerのマザーボードにリモート管理カードを挿したところ。リモート管理カードのインストールには、MicroServerからマザーボードを引き出して、カードを挿してから、再度本体ケースに入れる。この際、事前に本体ケースの後ろのカードカバーを抜いておく必要がある。また、カードが少し傾いていると、後ろのパネルにきちんとはまらないこともあるから注意が必要だ

 MicroServerのリモート管理カードは、PCI Express x1のスロットにインストールするようになっている。ただし、リモート管理カードは、PCI Express x1コネクタ以外に、もう1つコネクタを使用する。このインターフェイスは、ディスプレイ出力をリモート管理カード側のディスプレイ出力端子に切り替えるために使われている。

 リモート管理カードをインストールすると、MicroServer本体のディスプレイ出力端子からは、モニター信号は出力されない。リモート管理カード側のディスプレイ出力端子に切り替わる。このため、リモート管理カードをインストールしたときには、ディスプレイケーブルは、リモート管理カード側の端子に接続し直す必要がある。

 また、リモート管理カードのネットワークは、管理用ネットワークとして使われるため、ファイルアクセスなどには、MicroServer 本体のネットワーク端子も利用することになる。つまり、リモート管理カードをインストールしたMicroServerは、管理用と本体用の2本のネットワークを使用することになる(リモート管理カードのネットワークは100BASE-TX/10BASE-T)。

 リモート管理カードを使って気になったのは、ディスプレイ機能だ。MicroServerは、AMD785Eを使用しているため、AMD Radeon HD4200相当のグラフィックチップを内蔵している。このため、ディスプレイドライバをインストールすれば、フルHD(1980×1080)のモニターなども利用できた。

 しかし、リモート管理カードをインストールすると、ディスプレイは標準VGA(最大1280×1024)に切り替わってしまう。このため、AMD785EのGPUは使用できない状態になる。どうやらこれは、リモートのPCでMicroServerの画面を表示するためのようだ。

 もし、リモート管理カードを使うなら、MicroServerのGPUが利用できなくなることを理解しておく必要があるだろう。


本体の後ろにある、カードカバーを外すには、本体のフロントパネルにある付いている専用のネジ回しを使って行う
リモート管理カードには、管理ネットワーク用の100BASE-TX/10BASE-T NICとディスプレイ出力端子が用意されている

■リモート管理カードにアクセスする

リモート管理カードのIPアドレスは、BIOSのIPMI Configuration→Set LAN Configurationで設定できる。今回は、DHCPから配布されたIPアドレスを使っている

 リモート管理カードを使うには、リモート管理のNICにきちんとIPアドレスを設定する必要がある。この設定は、BIOSのIPMI Configuration→Set LAN ConfigurationでIPアドレスで行える。

 リモートPCからMicroServerにアクセスするには、Webブラウザでリモート管理カードのIPアドレスを入力すればOKだ。

 リモート管理機能を使うには、リモート管理のトップ画面で、ユーザーIDとパスワードを入力してログオンする必要がある。デフォルトのユーザーIDとパスワードは、メンテナンス&サービス ガイドの中に書かれている。ちなみに、送付されたリモート管理カードのパッケージには、マニュアルなどはなく、カード本体だけしか入っていなかった。できれば、HPのサイトからリモート管理カードのマニュアルなどをダウンロードできるようにしてほしかった(デフォルトのユーザーIDとパスワードを探すのに時間がかかった)。

 ログオン後は、必ずデフォルトのIDとパスワードを変更しておく必要がある。もし、MicroServerをオフィスで使っている場合は、デフォルトのIDとパスワードでは、セキュリティホールとなってしまう。リモート管理カードのサイトのConfiguration→Usersで、デフォルトのユーザーのパスワードを変更するか、新しくAdministrator権限のユーザーアカウントを作成した方がいいだろう。

 また、リモート管理カードのサイトから、MicroServerの温度やファンスピードなどをチェックすることができる。さらに、MicroServerにトラブルが起きたときには、登録してあるメールアドレスにアラートメールを送信する機能も用意されている。


ブラウザでリモート管理カードのIPアドレスを入力すれば、リモート管理カードのログオン画面が表示される。ここで、IDとパスワードを入力。デフォルトのIDは、admin。パスワードは、メンテナンス&サービス マニュアルを確認してほしい。
リモート管理カードのサイトのトップ画面。


MicroServerの管理用ネットワークのIPアドレスなども変更できる
Configuration→Usersで新しい管理者権限のユーザーが作成できる。セキュリティ面から、デフォルトのadminは、パスワードを変更しておく方がべきだ。できれば、adminアカウントは、Disabledにして、新しい管理者を作成する方がいい


リモート管理カードを使えば、MicroServerのファンスピードや正常に動作しているのかなどをチェックすることができる。もし、ファンが止まったら、アラートが表示される
MicroServer本体各所に温度センサーが用意されている。リモート管理カードでは、本体内部の熱をチェックすることも可能

■仮想KVM機能と仮想メディア機能を試す

 リモート管理カードの最大の特徴は、仮想KVM機能と仮想メディア機能だ。

 仮想KVM機能を使えば、リモートPCからMicroServerにアクセスして、画面表示やキーボード/マウス入力をリモートPCで代用することができる。これなら、MicroServerが別の場所にあっても、ネットワークさえ接続していれば、リモートでコントロールすることができる。

 MicroServerの電源ケーブルさえ接続されていれば、MicroServerが電源OFFになっていても、リモートからコントロールできる。これは、リモート管理カードは、本体に電源ケーブルが挿入されていれば、常に動作しているからだ。このため、リモートPCから、電源ONにしたり、リセットをしたり、BIOS設定の変更を行ったりすることもできる。これなら、MicroServerを本棚の上に置いて、モニターやキーボード /マウスなどを接続しなくてもOK。ネットワークと電源さえ、接続されていればいい。

 リモート接続では、MicroServerのGPU機能は使えないが、ネットワークに接続していれば、どこからでも簡単に操作できるという大きなメリットがある。もちろん、OSの画面も仮想KVMで表示されるため、サーバーとしての操作なら仮想KVMで十分だ。


リモート管理カードを使えば、リモートからMicroServerに対してリセット信号を送ることもできる
MicroServerの電源がOFFでも、リモート管理カードを使って電源ONにすることもできる

 実際には、仮想KVMを利用するには、リモート管理カードのサイトからvKVM&vMediaを選択する。KVM Launchというボタンをクリックすると、Javaで作られた仮想KVMプログラムが起動し、MicroServerの画面が表示される。画面の表示スピードとしては、満足行くスピードだ。これなら、リモート環境で操作していて、画面表示が遅くてイライラすることもないだろう。

 Windows OSのログオン画面では、Ctrl+Alt+Delキーを押す必要がある。vKVMで直接このキーを入力できないため、vKVM画面のMacrosメニューにCtrl+Alt+Delキーが登録されている。このキーをメニューから選択すれば、MicroServerに入力できる。


仮想KVMを使うには、vKVM&vMediaから、Launch LVM Mediaボタンを押す
するとJavaアプレットがMicroServerからリモートPCに送られて、KVMが起動する


仮想KVMは、BIOS設定などもリモートPCから行える
もちろん、MicroServerを起動した直後の画面も仮想KVMで確認できる


仮想KVMで、Windows OSのログオン画面が表示されたときは、メニューのMacrosからCtrl+Alt+Delキーを入力して、ログオン画面を表示する
画面は標準VGAだが、仮想KVMできちんとWindowsのデスクトップが表示され、操作ができる

仮想メディア(vMedia)を起動すると、ISOファイルをマウントするか、といった操作画面が出てくる

 もう1つの仮想メディア機能は、Virtual Media ConfigurationのLaunch VM Viewerボタンをクリックする。Launch VM Viewerで、リモートPCのHDDにあるISOイメージをマウントすれば、MicroServerにCD/DVDドライブがなくても、仮想化された CD/DVDドライブとして利用できる。

 仮想CD/DVDドライブは、リモート管理カードの機能なので、Windows OSなどが起動していなくても、OSを最初にインストールするところから利用することができる。つまり、リモート管理カードがあれば、 MicroServerにCD/DVDドライブがなくても、OSのインストールが行える。

■MicroServerは使えるサーバー

 実際にMicroServerを使ってみて思ったのは、低価格だが、ビジネスでも、家庭でも使えるサーバーだ。CPUの性能を考えれば、データベースやアプリケーションサーバーとしてはパフォーマンス不足だ。しかし、部門のファイルサーバーなどとしては、十分な性能を持っている。また、リモート管理カードを使えば、支社や支店のブランチサーバーとして、本社から簡単に管理することができる。

 また、価格を考えれば、個人がホームサーバーとして利用するにも、ぴったりだ。簡単にHDDを増設できるため、家庭用のNASとして利用するのもいい。ハードウェアとしての拡張性は、それほどないが、いろいろなOSを入れて使うには、遊べるサーバーといえるだろう。大きさもコンパクトだし、静かなので、家庭で使っても、邪魔にならない。

 何よりも、自作PCを流用したサーバーに比べると、さすがHPのProLiantだけあって、作りがしっかりしている。小さいながらも、サーバーとして冷却に注意したり、静音性に力を入れたりしている。

消費電力のグラフ

 最後に、MicroServerの消費電力を測ってみた。メモリ2GB、HDD160GB、CD/DVDドライブ、リモート管理カード付きという環境で、前回テストしたPassMarkのベンチマークソフトPerfomance Testを起動して、終了するまでの消費電力を計測してみた。

 最大33W、最低3Wとなっている。今回テストした環境では、リモート管理カードが常に動作しているため、電源OFFの状態でも3Wほど消費している。今回のテストでは、HDDが1台だけしか入っていないため、HDDを増設するともう少し電力を消費することになるだろう。

関連情報

■ URL

製品情報

http://h50146.www5.hp.com/products/servers/proliant/micro/

日本ヒューレット・パッカード株式会社

http://www.hp.com/jp/

マニア心をくすぐる「HP MicroServer」を試す【OSインストール&ベンチマーク編】

 日本HPが提供している小型サーバーの「HP ProLiant MicroServer」(以下、MicroServer)は、マニア心をくすぐるサーバーだ。前回は、MicroServerのハードウェアスペックなどを紹介した。今回は、実際にMicroServerにOSをインストールして触ってみた感触や、いくつかのベンチマーク結果を紹介する。

■ECCなしのメモリを試す

 MicroServerは、メモリが1GB、HDDが160GBという標準構成しか販売されていない。さすがに、メモリ1GBで Windows Server 2008 R2を動かすには、心もとない。そこで、手持ちのメモリに入れ替えようと思ったのだが、あいにくとECC付きは余分がない。

 そこで、Athlon II NEO N36Lのスペックを見ると、ECCなしのDDR3メモリでも動作するようだったので、手持ちの2GBメモリに入れ替えて、メモリテストの MemTest86+を10時間ほど動かしてみた。結果としては、エラーはまったく起こらなかった。

 ただし、サーバーでの運用ということを考えれば、ECC付きのDDR3メモリを利用した方がいいし、日本HPのサポートもないが、ひとまず、手元にあるMicroServerで、ECCなしで動作したことはご報告しておく。


CPU-Zで、MicroServerの CPU Athlon II NEO N36Lをチェックしてみた。プロセッサ名は表示されていないが、SpecificationにはAthlon II NEO N36Lと表示されている。コアのクロック数が799.5MHzとなっているが、これはAMDの省電力機能 Cool’n’Quietを使用しているため。CPU負荷が低い場合は、自動的に動作クロックを下げる。Athlon II NEO N36LはCPUコアを2つ持っている。L2キャッシュは1MB×2で、トータル2MBとなる
今回は、MicroServerにECCなしのDDR3メモリを使って、いくつかのベンチマークを行ったが、動作自体はまったく問題なかった。ただし、日本HPのサポート外である点には注意

■一手間かかるOSのインストール準備

 さて、今回は、Windows Server 2008 R2をインストールしてみた。MicroServerには、Easy Set-up CDのようなドライバ/ユーティリティのメディアは添付されていないため、Webサイトから入手することになる。

 MicroServerには、パソコンのようなマニュアルが付いているわけではない。また、ドライバなどのCD/DVDも添付していない。必要なユーザーは、HPのサイトからダウンロードする必要がある。マニュアルに関しては、インストレーションガイドユーザーガイド構成図が日本語ドキュメントとして提供されている。これ以外に、英語だが、参考になるのがメンテナンス&サービス ガイドだ。

 さて、前述したようにドライバも添付されていないため、ユーザーが自ら用意する必要がある。日本HPのWebサイトにも、Windows Server 2008 R2用のドライバが用意されている。ただし、Languageを「日本語」にすると、チップセット用のドライバなどがリストアップされないので、 Languageは「英語(International)」にする必要があった(ダウンロードはこちら)。

 しかも、AMDのチップセットなどのドライバをダウンロードする場合、HPサイトから直接ダウンロードすることができなかった。最終的には、AMDのサイトを案内され、AMD785EとSB820MのWindows Server 2008 R2用のドライバをダウンロードする。



HPのサイトからドライバをダウンロードする。テストを行った10月18日現在、日本語サイトからは、ドライバのリストがうまく表示されないため、今回は米国のサイトから行った
現在、提供されているのは、チップセットのドライバとストレージのユーティリティ、ネットワークカードのドライバなど
チップセットのドライバーやストレージのユーティリティをダウンロードする。ボタンをクリックすると、このようなテキストが表示されてしまう。若干、サイトの構築に問題があるようだが、 http://wwwd.amd.com/AMD/SReleaseF.nsf/HPSW?openformというURLが表示されている。このURLを入力して、AMDサイトからダウンロードする

 不思議なのは、HPのサイトに掲載されているURLを直接入力しても、アクセスができなかったこと。どうやら、HPのサイトにいったんアクセスしておかないと、チップセット用のドライバが置かれているページには、アクセスできないようだ。また、AMDのWebサイトのトップページからは、このドライバーが置かれているページにたどり着くことはできなかった。通常、AMDのWebサイトには、Windows 7/VistaなどのクライアントOS用のドライバしか用意されていない。どうも、HPのMicroServer用に、特別にWindows Server 2008(32ビット/64ビット)、Windows Server 2008 R2(64ビット)のドライバを用意しているようだ。

 AMDのサイトでダウンロードするドライバは、AMD RS785EとSB820M用のドライバ、RAID管理を行うRaidXpertというソフトだ。ちなみに、これらのドライバは日本語環境にも対応しているため、日本語版のWindows Server 2008 R2にインストールしても問題ない。

 Windows Server 2008 R2をインストール後に、AMD RS785EとSB820M用のドライバーをインストールすれば、チップセット用のドライバ、グラフィックドライバ、HDD用のドライバなどがインストールされる。MicroServerのパフォーマンスを生かすためには、AMDのドライバをインストールした方がいい。


Windows Server 2008の32ビット/64ビット、Windows Server 2008 R2(64ビット)用のチップセットドライバが用意されている。RaidXpertは、RAID用のユーティリティソフト
AMDのURLを入力しても、ドライバが表示されない。いったん、HPサイトを表示してからでないとダメなようだ。また、AMDのWebサイトから、このページには到達できないようだ

 グラフィックドライバがインストールされるため、1920×1080などのフルHDの解像度でWindows Server 2008 R2が利用できる。また、このドライバは、DirectX 10.1に対応しているため、DirectXを使用するIE 9を動かすこともできる。



Windows Server 2008 R2をインストール直後のデバイスマネージャ。ディスプレイは標準VGA、NICはBroadcom NetXtremeがインストールされている
AMDのチップセット ドライバをインストール
チップセットとNICのドライバーをインストールすると、ディスプレイはHD4200、NICはHP Insight NC107iに変わっている。これで、MicroServerを最大限に生かすことができる

■ベンチマークの結果は?

比較したAthlon II X2 250は、クロック周波数3.0GHzで、L2キャッシュはAthlon II NEO N36Lと同じくトータル2MB。Athlon II NEO N36Lの方が、コア電圧が低くなっている分、省電力化されている

 今回は、ハードウェアの性能を測るため、PassmarkのPerformance Testと、HDDのパフォーマンスを測るCrystalDiskMarkを用いた。CrystalDiskMarkでは、MicroServerで公開した共有フォルダをネットワーク越しにドライブレターにマウントして、パフォーマンスを測った。

 参考として、手持ちのAthlon II X2 250(3.0GHz)を使ったデスクトップPCのデータも掲載しておく。CPU、メモリ、チップセット、HDDのメーカーも異なるため、 MicroServerと厳密に比較することはできないが、参考として動かしてみた。

マイクロサーバー
デスクトップ

マザーボード

ASUS M4A785TD-M EVO

チップセット
RS785E+SB820M
AMD785G+SB710

プロセッサ
Athlon II NEO N36L(1.3GHz)
Athlon II X2 250(3.0GHz)

メモリ
DDR3 800MHz 2GB
DDR3 1066MHz 4GB

HDD
SATA 7200rpm 160GB
HSGT HDP725050GLA360

グラフィック
785E内蔵グラフィック(HD4200相当)
785G内蔵グラフィック(HD4200相当)

PassMarkの Performance Testの結果。CPUのベンチマークは、デスクトップのAthlon II X2 250がずばぬけて高い。また、メモリのベンチもDDR3 1066をフルに生かしきるデスクトップの方が高かった。ディスクアクセスやグラフィックは両者ともほとんど変わらない

 Performance TestのCPU Markを見ると、さすがに3.0GHzで動作するAthlon II X2 250は、1.3GHzのAthlon II NEO N36Lに比べると高いパフォーマンスを示している。Athlon II NEO N36Lは、1.3GHzでの動作を考えれば、それなりのパフォーマンスだろう。ただ、Athlon II X2 250のTDPが65Wで、15WのAthlon II NEO N36Lは、省電力という面で見れば非常に優れている。

 Memory Markに関しては、Athlon II X2 250が4GB(2GB×2)をDDR3 1333で動作していることと、デュアルチャンネルで動かしているため、これだけ高いパフォーマンスを示している。一方MicroServerは、 DDR3 1333をクロック数を落として、800MHzで動作させている。これにより、メモリも省電力化されている。

 グラフィックに関しては、両方ともATI Radeon HD4200相当とほとんど同じグラフィックコアが採用されているため、あまり差は出なかった。

 HDDは、使用しているHDDの機種が異なるが、ベンチマークとしてはあまり差は出なかった。

 面白いのがCrystalDiskMarkのベンチだ。ネットワーク越しに、それぞれの共有フォルダをドライブとしてマウントし、ベンチマークを行った。ハードウェアとしてMicroServerの方が非力だが、CrystalDiskMarkではMicroServerの方が上回った。

 ローカルで動かすPerformance Testでは、HDDのベンチマークとしては差が出なかったので、これはネットワークチップの差かもしれない。デスクトップPCはRealtekのネットワークチップを使っているが、MicroServerではサーバー用のネットワークチップが使われている。このあたりは、MicroServerと比較するPCのハードウェアスペックをそろえて分析してみないとわからないが、MicroServerでは、さすがにサーバー向けのチップを使っているだけの効果はある、ということだろう。


CyrstalDiskMarkの結果。MicroServerの方が、ネットワーク越しのディスクアクセスが高いパフォーマンスを示している
MicroServer側のCrystalDiskMarkのベンチマーク結果

 ベンチマークを分析してみて、MicroServerはCPUは非力だが、データベースなどを動かさないファイルサーバーとしての用途なら、十分なパフォーマンスがあると感じた。HDDが4台搭載できるため、ファイルサーバーとしては十分な容量を用意することができる。

 CPUやチップセットなど、多くのパーツはモバイル用が使われており、サーバーといえども、大幅な省電力化が果たされている。例えば、24時間動かすActive Directoryサーバーなどにはぴったりかもしれない。

 ともかく、HP MicroServerは、企業ユーザーにとっては24時間365日動かす省電力サーバーとして、個人ユーザーにとっては遊べるサーバーといえるだろう。

■現状ではサポート外も、「Aurora」での利用に向くか?

 MicroServerは、マイクロソフトがリリースを予定している25ユーザーまでのサーバーOS「Windows Small Business Server」(開発コード名:Aurora)がぴったりかもしれない。

 Auroraは、次世代Window Home Server(WHS)をベースにして、Active Directoryなどの機能がサポートされている(最大25人まで)。

 また、WHSのドライブ エクステンダー機能を使って、追加したHDDを統合して1台のドライブとして扱うことができるし、RAIDとは異なる方法で、データを複数のHDDに二重化して保存し、信頼性をアップしている。これなら、必要に応じて、HDDを追加することができる。ドライブ エクステンダー機能なら、RAIDのように、OSのインストール時に構成を決める必要もない。

 もう1つ便利なのは、クライアントPCにAurora用の専用アクセスソフトをインストールすることで、クライアントPCのディスクをサーバーにバックアップすることもできる。この機能を使えば、もしPCが壊れても、サーバーにデータがバックアップしてあるので、簡単に元に戻すことができる。

 さらに、電子メールサーバー(Exchange Server)や文書共有サーバー(SharePoint Server)などは、クラウドサービスのマイクロソフト オンラインを利用する。このため、非力なサーバーでも、電子メールや文書共有などのサービスを提供することが可能だ。

 また、サーバーにActive Directory(AD)が用意されているため、マイクロソフト オンラインもADと連携している。このため、ローカルのファイルサーバーもマイクロソフト オンラインもADのアカウント1つで利用できる。

 なお、残念ながら、MicroServerでは現状、Auroraが必要とするスペックを満たしていない。しかし、製品版が登場した場合には、このあたりが変わっている可能性はあるし、少ない台数のバックアップ用途ぐらいであれば、対応できるのではないだろうか。また、製品版が提供されるようになったら、クラウド Watchでも、このあたりをリポートする予定だ。

■ディスクマウンタは4つ付属、センサー利用にはリモートアクセスカードが必要

ディスクマウンタ(右)は、標準で4つ付属する

 1回目の記事を掲載して、読者からいくつか質問をいただいた。今回は最後に、その回答と、いくつかの追加情報をお伝えする。

 MicroServerのHDDは、ディスクマウンタにはめて使用すると前回の記事でお伝えしたが、そのディスクマウンタは、本体内部に4つ搭載されている。このため、ユーザーが新たにディスクマウンタを購入する必要はない。

 ただし、日本HPでは、ディスクマウンタ自体の販売は行っていないので、ディスク交換を簡単にしようと思っても、追加でディスクマウンタを購入することはできない。もし破損した場合は、修理という形になる。

 2.5インチのSSDなどを利用するには、MicroServerのディスクマウンタに3.5インチ/2.5インチマウンタを使用すれば使えそうな気がする。ただ、金属のフレームを左右に付けるタイプでは、若干不安定になるかもしれない。3.5インチケースのようなマウンタにSSDを取り付ける方がいいだろうが、あいにくと手持ちに試せるようなものがなかったので、問題ないとは言い切れない。もちろん、SSDに交換した場合は、HPの保証の範囲外になる点にも注意が必要だ。

 製品に付属しているCD/DVDドライブについても、問い合わせをいただいた。この奥行きは17cmで、CD/DVDドライブは奥行きに関してはいくつかサイズがあるが、あまり奥行きが長いとケーブルの配線が面倒になるかもしれない。ちなみに、CD/DVDドライブはSATA接続となる。 PATA接続のCD/DVDドライブは、そのままでは使えない。

 MicroServer自体には、いくつかの温度センサーやファンセンサーが用意されているが、MicroServer用にセンサーの情報を取得するアプリケーションは、バンドルされていない。オプションのリモートアクセスカードを接続すれば、リモートのクライアントPCから、ブラウザ経由で各センサーの情報を確認することはできた。

 なお、前回の記事に書き忘れたが、MicroServerにはキーボード、マウスは添付されていない。また、キーボード/マウスの接続は、USBポートのみとなる(PS2キーボード/マウスは使用できない)。

 MicroServerは、購入時から1年間のパーツ保証と翌営業日オンサイトサービスが付いている。ただし、より手厚いオンサイトサービスを受けたい場合は、追加でオンサイトサービスのHP Care Packを契約する必要がある。翌日対応を最長5年まで延長する(3万4000円)、4時間対応で365日対応を最長5年(8万3000円)、などのメニューがある。

 次回は、リモートアクセスカードの機能などについて紹介する

tricycle: An interview with Shinso Ito

 

 

Shinjo Ito (Master Shinjo)

Tantric or esoteric Buddhism is one of the great forms of Buddhist tradition. In the West, it is usually associated with Tibet, where tantric Buddhism has flourished for more than a millennium. Meanwhile—although it is approximately as old as Tibetan forms and has held major cultural and religious significance—the tantric tradition of Japan is comparatively little known in the West. This stems in part from the fact that the primary traditional forms of Japanese Buddhist tantra (Shingon and Tendai) have not made strong efforts to spread their denominations outside of Japan.
Japanese Buddhism experienced significant changes in the 20th century as the country modernized, fought a war with the West, was occupied by the United States, and developed into an urbanized technological society. Many new Buddhist movements appeared, including the group known as Shinnyo-en (“Garden of Absolute Reality”), founded in 1936. Like most new Buddhist movements, Shinnyo-en draws on multiple sources, but it is most directly connected to the Shingon tradition as practiced at Daigoji, a massive temple complex and pilgrimage site in southern Kyoto. Because it has a strong lay focus, Shinnyo-en has been able to grow quickly and establish practice groups throughout Japan, Asia, and in the West. Thus it is helping to bring more Western attention to the ancient tantric traditions of Japan.
Along with its tantric connections, one of the distinctive features of Shinnyo-en is its focus on the Mahaparinirvana Sutra (also called the Nirvana Sutra), one of the central works of the Mahayana Buddhist tradition. This text purports to record the final sermon of the Buddha before he passed away into final nirvana. The sutra deals with many issues important to the development of Mahayana thought and practice, but it is especially noted for its teachings on buddhanature. In part because it teaches that all beings without exception have the capacity to reach complete buddhahood, it has been treasured in East Asia and inspired reformers such as Dogen, Shinran, and Nichiren. This is true in modern times as well, as the followers of Shinnyo-en rely on this sutra for guidance in the chaotic contemporary world.
The following interview took place in New York this past summer, when Tricycle editors James Shaheen and Philip Ryan sat down with Shinso Ito, who was in town to speak at a conference. Shinso Ito is the current head of Shinnyo-en and the daughter of Shinnyo-en cofounders Shinjo and Tomoji Ito. The interview provided a chance to learn more about this growing Buddhist movement, particularly its approaches to the practices of engaged Buddhism and meditation.
—Jeff Wilson


Shinso ItoWhy is volunteerism and other social work so central to Shinnyo Buddhism’s practice? Master Shinjo understood that the training within the traditional Buddhist framework would lead to one’s own enlightenment as a monk, but he believed religion had to be able to help more people, including those who were not especially religious, in ways that suit their different circumstances. He incorporated new practices such as volunteerism so our sangha [community] could offer assistance to the widest range of people. People who are interested in traditional Buddhist training are always welcome, but volunteer activities provide an additional avenue for Shinnyo-en to contribute to the wider secular community. Since we are a lay-oriented form of Buddhism, we believe it’s very important to engage with the community around us and to express our ideals there selflessly and unconditionally. I think that is pretty common in other religious traditions, too. For us in Shinnyo-en, though, it’s a way to extend the Buddha’s lovingkindness and compassion, something we believe is innate in all of us. And that benefits both the receiver and the giver. For the receiver, the benefit is obvious. For the giver, it cultivates a stronger sense of compassion for the suffering of every living being. But it has to take concrete form. We have to actually do something physically.
At the organizational level, we can do things by donating the money we raise to various charities and working in harmony with other groups. But when we’re engaged at the individual level, it’s an opportunity to experience the joys of selfless service and attain the accompanying insights. For example, we realize our heart’s natural capacity for compassion, which is very liberating in and of itself.
There is the story of Chudapanthaka from various Buddhist sources. Basically, it’s the story of one of the Buddha’s monks who cleaned or swept his way to enlightenment. Chudapanthaka became an arhat [enlightened one] not because of his intellect— he was considered dumb or “slow” and couldn’t memorize any of the Buddha’s teachings—but because of his focused effort, or “one-pointed mind,” to clean; through that, he was able to see the true nature of existence.
Achalanatha by Shinjo ItoTrue, selfless service, or true volunteering in the Buddhist sense, must contain this element of one-pointedness for it to lead to an authentic experience of the Buddha’s enlightenment. In Shinnyo Buddhism we sometimes describe it as “unconditional” service to others, something you engage in without attachment and without expectation of reward or recognition. The spiritual growth you experience is validated and confirmed by the sangha, and paradoxically, it lifts your idealistic aspirations for enlightenment to a new level by placing them within the context of everyday reality.
Another way to look at it is to say that selfless service brings balance to your practice. Since it engages the body, it balances the tendency we have to think and theorize rather than act. By channeling your energy into acts of service, you transform the ideal into the real. So cleaning the inside of a temple, or picking up trash at a public park, not only cleans the space used by others (this is where the selfless part comes in); it figuratively polishes your buddhanature. It’s palpable in the joy and satisfaction you feel.

This is related to the Buddhist concept of building merit. One of our daily chants goes:

May the merit I have accrued be transferred to others, and may
we, all together, follow the Buddha’s path to enlightenment.

This daily chant is an affirmation of our buddhanature, and any kind of sincere, correct practice builds merit, which counteracts and diminishes, or purifies, negative karma. Skillful and meritorious practices work on the deep, unconscious level of the mind, reorienting the psyche toward the boundless lovingkindness, compassion, joy, and equanimity that characterizes your buddhanature. And that’s what liberates us and makes us happy in everyday life, regardless of the external circumstances we may find ourselves in.
The engagement you describe as a practice is increasingly popular among Buddhists here in the United States. Does your school also emphasize meditation? Yes. Along with active engagement with society and volunteerism, meditation is an essential part of our practice. In general, our method of meditation is called sesshin, which means “to touch the heart or essence [of buddhahood]” in Japanese. It is “structured” in the sense that it takes place in one of our temples and is a guided meditation based on the principles of the Mahaparinirvana Sutra and esoteric Buddhist traditions.
Meditation helps people to bring out their inner goodness. We have trained spiritual guides who help people to meditate, to become aware of and “polish” that inner goodness, and to find contentment in life. Through such guided meditation, trainees become aware of things they hadn’t noticed before and discover how to walk the road to happiness.
Bodhisattva SamantabhadraDo you begin by focusing on the breath or on an object, or is it something else? Meditations are held with practitioners focusing their consciousness after having regulated their breathing and fixed their postures. We do not depend on any particular sitting posture. People have different ways of sitting, which are all OK. You can sit on the floor or in a chair. As we sit, we form the dhyani mudra [the meditation posture in which the right hand rests on the left, palms up, with tips of thumbs touching]. We do this as a figurative expression of the form that the Buddha Shakyamuni took as he sat under the Bodhi tree, calmed his inner mind, focused his consciousness, and then transcended that state of being in order to achieve enlightenment. Skilled practice is required to focus one’s consciousness. First we calm our minds.
Depending on the person, we may reflect on our recent actions or behaviors, or recall positive experiences by recounting the many blessings (both tangible and intangible) received from the world around us. Another point of reflection may be the teachings of our masters on how we can become a bodhisattva, a future buddha.
This process allows you to gradually achieve a more concentrated state of consciousness. As you become more adept at meditation, you can achieve this concentrated state of consciousness through mantras or contemplations in a short period of time. But the willingness to grow spiritually and discover your innate spiritual purity is crucial. The Mahaparinirvana Sutra talks about the experience of nirvana as being very personal, as an experience of your true self.
As you begin to meditate with the motivation to discover your pure and true self, a trained spiritual guide will come and sit facing you to help you bring that out. Through the workings of the spiritual union that takes place at this time, the guide is able to perceive the state of your consciousness. Sometimes the perception is shallow, while at other times it is quite deep or penetrating. Based on these perceptions, the guide then helps you to deepen your meditation by providing insight through either figurative or concrete examples. Through this process, you as the meditator are able to place your consciousness in an objective context by viewing your mind and actions with clarity, as if reflected in a mirror.
Shinso Ito with her father Shinjo ItoThrough this guided meditation, you are able to examine yourself in a concrete and effective way. The process of probing into yourself, settling the mind, and concentrating becomes easier. Through this process, the path to awakening becomes clearer. In short, you leave the meditation with specific advice and objective insight into your karma or, more simply put, into what you can do to become happier.
Is this guide a friend? This person usually doesn’t know who you are or anything about you but is also meditating along with you and for your sake. He or she is able to discern something when sitting in front of you and conveys whatever that is to you. Many Buddhist sources, including the Mahaparinirvana Sutra, talk about this kind of special ability to guide others as being a natural result of Buddhist training.
In any case, the words conveyed to you will allow you to gain more insight into yourself and better see the attachments and false views that create suffering and hinder your happiness—in other words, how your thoughts and actions affect your contentment and well-being.
As a practice, it guides you to see things in your life from the perspective of a buddha. As you begin to mindfully apply what you learn through meditation, you gradually begin to uncover the Buddha—the awakened being—within you. We think of this as part two of the meditation experience, or the way to carry over your meditation into daily life so that you naturally get into the habit of reflecting on things occurring around you. You use daily life as your place of “sitting,” and for an advanced practitioner, that informal, unstructured type of ongoing meditation becomes the primary means of gaining insight.
So the aim is to realize the buddhanature, to recognize the buddhanature within oneself? That is correct. Among all the different forms of life and creatures great and small, we were born as human beings. As such, we are innately endowed with goodness and the consciousness to use it for others. It’s in our very nature as human beings to want to use that goodness for the sake of others, to be of help and service. So I want the people training themselves in Shinnyo Buddhism to be confident that they can offer something to the world, because that is how we can find true happiness and help others become happier, too.
What was it specifically in the Mahaparinirvana Sutra that your father saw that could bring Buddhism to everyone? The Mahaparinirvana Sutra is important in many ways, but we consider the following three points to be particularly significant. First, the Tathagata, the enlightened Buddha, lives on in the teachings of the sutra; second, we can all find a way out of samsara [cyclic existence or the world of suffering] to enlightenment, because we all have a buddhanature; and third, when you live your daily life with the same heart and mind as a buddha, your life will be full of joy. This is possible for both the renunciant and the layperson, whether one is male or female. These are the points Master Shinjo paid special attention to when he was establishing Shinnyo Buddhism, building on the Shingon tradition to which he became a successor.
The Buddha was born as a prince of the Shakya clan, but he left his princely life to meditate and devote himself to training. Eventually, he left many teachings to us. Among the many sutras that contain the Buddha’s teachings, Master Shinjo saw incomparable wisdom in the Mahaparinirvana Sutra, and thought excitedly, “This is it! This is what I’ve been looking for!” Master Shinjo felt the teachings in the sutra were the perfect doctrinal tool to emphasize lay practice and the idea that all people have the potential to attain unsurpassed enlightenment. For example, Chunda, the humble blacksmith, is a central figure in the sutra and is praised by the Buddha as an example of a householder who could continue living and working in society yet attain the highest enlightenment, thanks to the virtue of his sincere altruistic practice. In short, the sutra spoke to his original aspiration and calling to help people from all walks of life find true liberation.
First and foremost, our movement exists to provide a path to spiritual liberation for lay practitioners. However, to make sure it survives intact as a religious tradition, we also need to have leaders who undergo rigorous priestly training and dedicate themselves to facilitating people’s journey along that path.
Master Shinjo was a prolific sculptor. How does his work facilitate that journey? Master Shinjo wanted us to understand that his sculpted buddhas represent what already exists inside you, the viewer. His Buddha images reflect the buddhanature that manifests differently in different people, so he created images of various buddhas. He wanted to teach people about their own goodness—that the buddhas you may have enshrined, the ones you like, or the ones you are drawn to, are the buddhas representing the qualities of buddhahood in your own heart.
These are especially difficult and confusing times. What opportunities do you see in this? The challenges can be taken as opportunities to polish one’s mind. I don’t want people’s minds to lean toward negativity. Rather, I hope that they will use this difficult time as an opportunity to acquire the strength to sustain a positive attitude at all times.
Young people are vulnerable to negativity, which could shape their future irrevocably. They often don’t know where to look for meaning and can easily take a wrong turn. I want to encourage young people, communicate and interact with them, and help them keep their hearts and minds pure and open—I believe there are ways for an individual to do that, even in times of difficulty. I want to help them see the value of working on themselves and developing spiritually. For example, if we take a crisis, even one that may seem far off, and use it to meditate and reflect and gain some insight based on that, and then apply that insight in daily life, we can make some truly transformative changes in our lives. And positive transformation is usually incremental. Small efforts, if concrete, will pile up and bring about big personal, and even social, change.
That’s part of seeing things with the eyes of the Buddha, beyond distinctions and dualities, which helps us to see the real nature of things, the true nature of existence. This is very liberating, as it allows us to let go of the idea that things are permanent, that things will always remain a certain way, or that there are differences between us, all of which prevent us from seeing the big picture—that we are ultimately free, interconnected, and of the same essence.
Buddhist doctrine discusses concepts like the Three Poisons [anger, greed, and delusion], with delusive desire being one of them. It’s easy to learn about them and agree, but it would be a mistake to think that you’ve freed yourself of their pull just because you’ve learned the concept. The practice—the challenge— lies in finding a way to apply that principle or doctrine to the reality of your life. This is where your sangha and teachers can help you to take a big concept like the Three Poisons and link it to the small things. In Shinnyo Buddhism, we think of society as our monastery, our primary training center, and so we stress reflection in daily life. Gratitude. Consideration for others. Putting yourself in other people’s shoes. We try to learn to find fulfillment everywhere. We practice being grateful for the small things we have. As a Buddhist, this is what I want to say. My responsibility as a teacher is to nurture other teachers who can pass on this wisdom and path to others so that humanity— one person at a time—can find the liberation and happiness that we all seek.
Image 1: Photograph of Shinjo Ito
Image 2: Shinso Ito
Image 3:
Achalanatha, by Shinjo Ito, 1947
Image 4:
Bodhisattva Samantabhadra, by Shinjo Ito, 1978
Image 5: Shinso Ito with her father, Shinjo Ito

All images courtesy Shinnyo-en

NTT東西、2025年メドに固定電話網のIP化完了へ、INSネットは廃止

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20101102/353736/

NTT東西地域会社は2010年11月2日、一般加入電話サービスなどを提供するための電話網(PSTN:Public Switched Telephone Network)のIP網へのマイグレーション(移行)について、展望を公表した。今後、電話網を使って提供している現行サービスの継承計画などの周知や、関係する事業者への説明を開始する。10年後の2020年頃までにサービスの整理や統廃合を進め、順次、IP網へのサービス移行を開始する。2025 年頃までに移行を完了し、交換機で構成するPSTNを廃止する計画だ。

 PSTNの廃止に伴い、現在提供しているサービスのうち一部も終了する計画である。今回の発表では、ISDNサービスの「INSネット」、ガス検針などで使っている「ノーリンギング通信」、希望する地域の番号で支店用電話番号を作れる「支店代行電話」など13サービスを2025年前後に廃止するとした。このほかダイヤルQ2やオフトーク通信など利用数が減っている8サービスなどを、2020年までに順次廃止するとしている。INSネットは2010年3月末時点で509万2000回線(東西合計)の契約がある。移行は難航しそうだが、光回線への移行を促したり、代替サービスの開発などを検討する模様だ。

 一方、PSTNの廃止後も、メタル回線を使うユーザー向けに、基本的な音声サービスなどをIP網経由で提供する。メタル回線を、新たに開発するIP電話網に収容する形で提供する計画だ。継承するサービスは、音声サービスのほか、緊急通報、天気予報、時報、電報、発信者番号表示、通話転送など。ユーザーの料金負担については、「現時点で詳細なことは言えないが、既存ユーザーの不利にならない形で移行する」(NTT東日本の前田幸一副社長)とした。

 PSTNの移行が必要になったのは、「約15年後に電話交換機を使い続けていく限界がくる」(前田副社長)と判断したため。NTT東西は現在も、必要に応じて通信事業者用の電話交換機を新規に購入し、ネットワークとしての機能をメンテナンスしている。しかし、今後も保守用の交換部品を確保したり、ソフトウエアの開発体制を維持していくために必要なコストは上昇する一方でもある。メーカーなどと相談した結果、「15年後を一つの区切りと設定して、IP技術への移行を進めるべきと判断した」という。

 今後は、ユーザーへのサービス移行の周知を進めるとともに、加入電話網を利用している他の通信事業者との協議を年内にも開始する。NTT東西以外の事業者は、自社の電話サービスをPSTN網経由で提供していたり、異なる事業者との通話をPSTN経由で相互に接続している。PSTNの廃止後は、これらの事業者間接続機能の移管先が必要となるが、NTT東西は「事業者それぞれのIP網を相互に接続することで実現したい」としている。制度面でも、IP電話網同士の相互接続についてルール整備が必要になると見られる。

Windows XPはいつまで入手可能? Windows OSのダウングレード権を確認しよう

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コマーシャルWindows本部 シニアエグゼクティブプロダクトマネージャの細井智氏

 マイクロソフト株式会社は12日、Windows OSのダウングレード権に関する説明会を開催。コマーシャルWindows本部 シニアエグゼクティブプロダクトマネージャの細井智氏が、古いOSへのダウングレード権について、詳細を説明した。

 ここ最近、Windows XPのプリインストールPC販売終了の発表が、PCメーカーを始めとするOEMベンダーから、相次いで行われている。しかし実は、本来のWindows XPプリインストール販売は、2008年6月30日に終了しているのだという。

 今もまだ、OEMベンダーからのプリインストールモデルを購入することはできるが、実はそれらは、Windows 7からのダウングレード権を利用したもので、2010年10月22日には、それも含めて、プリインストールモデルの提供が終了する。最近の発表は、この仕組みが利用できなくなることをユーザーに知らせるもの、というわけだ。

 厳密には、10月22日にはメーカーからの工場出荷が終了する、ということであるため、その後もしばらくは入手可能ではあるのだが、いつまでも市場に在庫が存在する、というわけにはいかない。従って、企業がWindows XPのPCを新規で入手するためには、別の方法を考えていかねばならないのである。


本来の意味でのWindows XP プリインストールPCの販売はすでに終了しており、現在は、Windows 7からのダウングレード権を利用して販売が継続されている
しかし、10月22日にはそれも終了してしまうため、ユーザー側でダウングレード権を行使する必要が生じてくる

■OSのダウングレード権

Windowsのダウングレード権

OEM版/DSP版 Windows 7 Professionalの特例

 マイクロソフトでは、特定バージョンのOSの販売が終了した後も、ユーザーからの要求に応えるため、OSのダウングレードについて、いくつかの選択肢を用意している。同一エディション(一部例外あり)、同一言語という制約はあるものの、ユーザー(企業含む)自らがダウングレード権を行使し、PCに古いOSをインストールすることは、10月22日以降も可能なのだ。

 その1つ目の手段は、主に企業向けに提供されている「ボリュームライセンスプログラム」を利用する方法。このプログラムでは、過去すべてのOSバージョンへのダウングレードが認められている。つまり、「極論をいえば、(サポートが終了している)Windows 95についても利用権利がある」(細井氏)のだという。

 また2つ目は、OEM版/DSP版のWindows Professional(Ultimate含む)からのダウングレードで、こちらの場合は、最新版の1つ前までのOSへダウングレードできる。ただしWindows 7では、特例として2つ前のWindows XPへのダウングレードが、期間限定が認められた。

 この期間は、当初は「Windows 7出荷後18カ月またはWindows 7 SP1提供のどちらか早い方」とされていたのだが、7月13日に「OEM版Windows 7の提供が終了するまで」に変更されている。最終的な提供終了時期について、細井氏は「現段階では未定」とするが、目安としては、OEMベンダーは最新OS提供から最長2年間提供されるので、「次期Windows提供後2年間は、ダウンロード権が付いたものが販売されるのではないか」という。

■インストールに利用できるメディアに注意

ダウングレードメディアの取得方法

 このように、プリインストールにこだわらなければ、Windows XPは今後もかなり長い期間にわたって入手できるのだが、注意しなければならないのは、インストールする際のメディアについてだ。

 ダウングレード権を使って過去のOSをインストールするためには、メディアについてもそのユーザーが保持している必要があり、借りたメディアを使ってのインストールは認められていない(ユーザー自身が正規ライセンスとメディアを保持しているのであれば、ユーザーの求めに応じて、SIerなどが代行インストールを行うことは認められている)。

 メディアは、1)PCメーカーより出荷されたPCに添付されていたバックアップメディア・ダウングレード用メディア、2)パッケージ版メディア、3)ボリュームライセンスメディア、のいずれかを使用できるため、一見、利用できる範囲は広そうに見える。社内には1つくらい、こうしたメディアは残っているかもしれない。

 しかし細井氏によれば、1)の場合、「メーカーAのメディアを、メーカーBのPCのインストールで利用するのは(マイクロソフトの)ライセンス的にはOKだが、(インストールしようとするPC側の)BIOSロックなど、技術的な制約のためにできないかもしれない」とする。

 また2)では、ダウングレードに使う正規のライセンスを持っているのであれば、アクティベート済みの(他のPCにインストールされている)Windows XPのパッケージであっても、インストールに用いることはできる。ただし、すでにアクティベート済みであるから、オンライン認証では必ずはじかれてしまうので、電話によるキーの発行依頼を逐一行う必要がある。

 1000台分のDSP/OEMライセンスをダウングレードする、といったケースで、Windows XPパッケージのメディア1つを使ってインストールするのは、ライセンス条項的には可能なものの、毎回毎回電話で認証をしてもらうのは現実的ではない。また、Windows XPのパッケージ版販売はすでに終了しているため、すでに持っているのでなければ、入手は困難である。

 従って、多数のPCを展開する企業の場合は、3)を用いるのが現実的とした。中小規模向けのオープンライセンスでは、最低1ライセンスのクライアントWindowsライセンスを購入していれば、ボリュームライセンスサービスセンター(VLSC)からダウンロードでき、ライセンス認証専用窓口でキーの発行を受けられる。また、中・大規模向けのSelect/EA契約であれば、ボリュームライセンスでのクライアントWindowsライセンスの購入すら不要(もちろん、ダウングレードするOSのライセンスは必要)。展開もスムーズに行えるのだ。

 古いアプリケーションへの対応のため、Windows XPが必要になる、という企業はまだまだこれからもあるだろう。急に必要になって慌てないように、ダウングレード手段やメディアの確認を、前もって行ってみてはいかがだろうか。

マニア心をくすぐる小型サーバー「ProLiant MicroServer」

2010年10月16日
http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/special/20101013_397994.html
山本 雅史さんの原稿転記
■非常に小ぶりなサーバー、大型ファンの採用で動作音も静か

MicroServerのフロントパネル。
(1)電源スイッチ
(2)USBポート×4
(3)DVDドライブ
(4)フロントパネルの錠と鍵

 まずは、外側を見てみよう。

 大きさとしては、21×26×26.7cmと非常に小ぶりだ。マスクメロンを入れる箱よりも一回りぐらい大きいと思えばいい。この大きさなら、書類棚に入れたり、デスクの隅においたりしても、邪魔にならないだろう。

 マザーボードの取り外しや光学ドライブの取り付けには、ねじ回しは一切必要ない。本体に取り付けられたバネ式のネジを手で回すだけでOK。ネジは、マザーボードやケースに付いているので、ケースからマザーボードを外しても、ネジをなくすことはない。

 ファンは、バックパネルに12cmの大型ファンが1つだけ。マザーボードにも、HDDケースにもファンは付いていない。CPUやチップセットなどが低消費電力なので、これでも大丈夫なのだろう。バックパネルのファンは、ちょうどHDDケースの裏にあるため、発熱の多いHDDを効率よく冷却する。

 何よりもうれしいのは、大型のファンを採用することで、騒音レベルを21.4デシベルにまで下げ、静音化を実現している。21.4デシベルといっても、数字だけではピンとこないが、日本HPでは「そよ風で木の葉がふれあうぐらいの音」と説明している。実際に音は静かで、ハイエンドのデスクトップPCでも、これ以上に音のうるさいPCは数多くある。サーバーで、これだけの静けさを実現している点には驚く。

 フロントパネルはシンプルな作りだが、少し気になるのがLEDだ。電源オン時にHPのロゴを後ろから照らしており、オフィスにおいて24時間動作するとなると、青のLEDが明るすぎる印象がある。LEDの照度をコントロールできれば、うれしかったのだが。

 電源は200Wで、冗長化やホットプラグには対応していない。

MicroServerのバックパネル。
(1)12cmの大型ファン
(2)PCI Express x16(左)、PCI Express x1(右)
(3)eSATAポート
(4)LANポート
(5)USBポート×2
(6)VGAコネクタ

■CPUやチップセットは?

 続いて、MicroServerを構成しているパーツを見ていこう。

MicroServerのフロントパネルを開けたところ。最小構成3万5700円と個人でも買えるサーバーで、低価格だが、作りはキチンとしている

AMDのサイトで公開されている、Athlon II NEOを使ったモバイル向けプラットフォームのブロック図。MicroServerもこのブロック図とほとんど同じ構成だ

 MicroServerでは、AMDのAthlon II NEO N36L(1.3GHz、デュアルコア)というCPUを採用している。CPUコアは2個備えているが、低消費電力、低発熱が特徴で、ブランドからも、主にモバイル向けのCPUと推定される。

 ただしクロックは低いものの、64ビットサポート、仮想化サポートなど、ハイエンドのCPUと全く変わらない性能を持っている。

 メモリは、ECC付きのDDR3 800MHzを使用し、メモリスロットは、2スロット(DIMM)が用意された。このため、4GBを2枚挿せば、最大8GBのメモリ容量が実現可能だ。

 なお、本体に添付されているメモリは、DDR3 1333MHzが使われていた。これは、メモリの入手性などを勘案した結果だろう。ECC付きのDDR3 1333MHzメモリは、Mac Proでも採用されているため、秋葉原などの小売点でも比較的入手しやすい。

 チップセットには、RS785EとSB820Mが使われている。両チップともモバイル用のチップなので、低消費電力かつ低発熱となっている。

 ノースブリッジのRS785Eは、AMDのRadeon HD4200グラフィックコアを内蔵している。このグラフィックコアには、UVD(Unified Video Decoder) 2.01が搭載されている。UVDは、GPU内部に搭載されたメディアプロセッサで、UVDを利用することで、MPEG2、H.264/MPEG4などの負荷のかかるビデオ再生などの処理をGPU側で処理することができるようになる(CPU側の負荷が少ない)。

 サウスブリッジのSB820Mは、HDDインターフェイス、USBインターフェイス、オーディオ機能などを備え、SATAは3Gbps接続に対応。RAID 0/1をサポートしている。

 なお、Athlon II NEO N36Lのスペックを確認すると、ECCなしのDDR3もサポートしているし、サウスブリッジのSB820Mも本来、SATA 3.0(6Gbps)をサポートしている。これらは、MicroServerでも利用できる可能性はあるが、日本HPではいずれもサポートしていないので、その点には注意したい。

■MicroServerのハードウェアは?

 MicroServerは、SATA接続のHDDと光学ドライブ、eSATA接続のドライブをサポートしている。HDDベイには4台まで内蔵可能で、2TBドライブを4台入れれば、最大8TBの容量が実現する。

 HDDベイは、マウンタを利用する仕組みで、HDDをマウンタに入れて、スロットに挿すだけで、自動的に電源やSATAインターフェイスに接続できる。狭い本体に手を突っ込んでケーブルを配線する、といった手間がかからないように工夫されているわけだ。

 また、HDDをフレームに固定するためには、専用のネジとねじ回しが必要になる。このネジとねじ回しは、MicroServerのフロントパネルの裏に用意されている。これなら、ネジもねじ回しもなくさなくてもいい。さすがに、サーバー向けのProLiantの名称が付いている製品だ。安くても、きちんとしている。


HDDは、縦置きで4台入る。HDDはHDDマウンタに入れて、差し込むだけで接続できる
HDDを引き抜いたところ


HDDは、右のHDDマウンタに専用ネジで留められる
MicroServerのフロントパネルの裏。
(1)光学ドライブ、HDDを固定するための専用ねじ回し
(2)HDDを固定する専用ネジ

 光学ドライブも特殊なモノではなく、ふつうのSATA接続のドライブだ。このため、秋葉原などでドライブを買ってきてインストールすることもできるが、できれば奥行きの短めのドライブを購入したほうがいいだろう。奥行きが長いものでも入れることはできるが、後ろのケーブルの取り回しがやりにくいため、奥行きの短い光学ドライブがベストだからだ。

 ちなみに、最小構成では光学ドライブは搭載されていないため、ユーザーが5インチベイに、HDDを増設して使用することもできる。



光学ドライブを接続するには、バックパネルのネジを緩め、上カバーをスライドさせる
上ケースを外したところ。光学ドライブは、奥行きの短いモノが便利
下の止め具を押して、光学ドライブを引き出す

■充実したインターフェイス、PCI Express x16も搭載

 USBポートは、フロントに4ポート、バックに2ポート用意されている(すべてUSB 2.0)。さらに、マザーボードに直付けで、USBポートが1つ用意されている。日本HPではテープ用としているが、この内蔵USBポートをうまく使えば、ESXiなどのハイパーバイザー、LinuxなどをUSBメモリからブートすることも可能かもしれない。

 Ethernetには、サーバー向けの「オンボードNC107i PCI Express Gigabit サーバーアダプター」(以下、NC107i)をマザーボード上に用意している。NC107iは、ブロードコムのEthernetチップを使用している。サーバーという用途を考えると、ネットワークは非常に重要。このことからも、安くても、きちんとしたサーバーを提供するという日本HPの姿勢がよくわかる。

 グラフィックは、ノースブリッジのRS785Eに内蔵されている「Radeon HD 4200」が使われている。解像度は最大1920×1200ドット、1677万色と、デスクトップPCに使われるグラフィックカードと遜色(そんしょく)ない。ただ、グラフィックメモリはメインメモリを使用する(UMA)ため、メインメモリから128MB分が使われる。最近では、「SidePort Memory」という仕組みで、RS785Eに128MBのグラフィックス用ローカルメモリをするやり方もある。それほどコストがアップするとは思えないので、できれば、メインメモリを使用しない仕組みにしてほしかった。

 拡張カードスロットとしては、PCI Express x16とPCI Express x1が1本ずつ、計2本用意されている。2本の拡張カードとも、ハーフハイト(高さ半分)/ハーフレングス(長さ半分)しか入らない。このため、通常の拡張カードを挿そうとすると、ケースに入らないことも起きるから注意が必要だ。

 また、PCI Express x16は、25Wまでのカードしかサポートしていない。さすがに、電源が200Wということを考えれば、最近のデスクトップ用ビデオカードのように、補助電源が必要になるビデオカードは使用できないと考えるべきだろう。

 なお、MicroServerのオプションとして販売されているリモートアクセスカードは、PCI Express x1スロットを使うようになる。このため、リモートアクセスカードを使った場合は、拡張スロットとしてはPCI Express×16 1本しかなくなる点にも、注意が必要だ。

 このほか、MicroServer本体内部には、セキュリティなどを補助するTPMモジュールを接続することもできる。ProLiant純正のTPMモジュールを使うため、5000円かかる。

MicroServerのマザーボード。
(1)PCI Express16(上)、PCI Express×1(下)の拡張カードスロット
(2)MiniSASのソケット。HDDスロットからの4本のSATAケーブルは、1本miniSASケーブルに変換されている
(3)内蔵のUSBソケット
(4)光学ドライブ用のSATAコネクタ
(5)メモリスロット×2本
(6)eSATAポート
(7)USBポート×2、LANポート
(8)VGAコネクタ

 HPでは、動作保証するOSとしては、Windows ServerおよびRed Hat Linuxとしている。しかし、Windows 7などのデスクトップOS、ESXi、XenServerなどハイパーバイザーなども動かすことはできる。保証外のOSを動かすときには、日本HPの保証がなくなるため注意が必要だ。もちろん、ドライバなど動作に必要なソフトは、ユーザー自身で集めてくる必要がある。

 次回は、実際にOSをインストールして、どのくらいのパフォーマンスがあるかベンチマークを行ってみる。